自身の口臭原因を知る

自分の口臭の原因は何なのでしょうか。
原因によっては治療が必要だったり、生活習慣を変える必要があったりして具体的に今日から何を変えたらいいのかを知ることができるのです。

その原因を良く知ると、どのように対策をしたらよいかがわかってきます。
歯周病

歯周病が進んでいくと、歯周ポケットで大量発生した細菌臭がしたり、歯茎にできた膿の臭いにより口臭がひどくなります。
この歯周病は段階によって呼び名が変わっていて、初期段階を歯肉炎と言います。
- 段階① 歯肉炎(しにくえん)
-
歯肉炎とは、歯と歯茎の境目が炎症してしまいたびたび出血するような状況です。
歯磨きの時に少し血が出るような感覚で、深刻な症状ではないのでよく見落とされがちな段階です。
- 段階② 歯周炎(ししゅうえん)
-
そこから症状が悪化してくると歯周炎となります。
歯茎が痩せてきて、歯茎の位置が通常よりも下がりはじめます。
- 段階③ 歯槽膿漏(しそうのうろう)
-
そうすると、歯が歯茎から飛び出して見えるような感じになり、その後、歯槽膿漏に発展していきます。
この段階になると、歯茎に多量の膿がたまり、歯を抜かなくてはいけなくなったり、バイ菌が体内に回り呼吸器系疾患や心臓の血管系疾患の原因になったりします。
歯周病の初期段階の症状が出たら早めの治療をお勧めします。
ドライマウス

別の口臭原因はドライマウスです。
ドライマウスとは、色々な原因で唾液の量が少なくなり、口の中が乾燥する病気です。
糖尿病などの病気が原因でなることもありますし、服用している薬が原因になることもありますし、加齢に伴い唾液の量が自然と少なくなってくることも関係します。
ドライマウスになると口の中で消毒液の役割をする唾液がなくなってしまいますので、細菌が増え口臭がきつくなってしまいます。
最近特にドライマウスの問題を抱えている人が増えているのは、食事をするときにかむ時間が少ないことも関係しています。
ファストフードや柔らかい食べ物が増えていますので、噛む行為が少なくなっています。
噛むという行為は唾液の分泌を促します。
そして、唾液を出す唾液腺というのは筋肉によって機能します。
ですから、食事の時に噛まなくなってくると、筋肉が衰え、唾液腺の働きがどんどん鈍くなってくるのです。
ドライマウスになってしまうと口の中が粘ついたり、舌が痛くなったりして結果として口臭がきつくなりますし、食べ物がうまく飲み込めなくなったりします。
さらに、口内の消毒力が落ちますので、免疫力が下がり、感染症にかかりやすくなります。
風邪をひきやすくなったり、インフルエンザを発症しやすくなるなどデメリットは計り知れません。
特に高齢者は、病気だけではなく摂食障害を引き起こすこともあるので注意が必要です。
口臭の原因がドライマウスである時には、食生活の改善から始めてみることができるでしょう。

内臓疾患

内臓に何か病を抱えていると口臭がきつくなることがあります。
例えば、胃腸の調子が悪いときは、卵の腐ったような臭いがします。
胃の中の硫化水素が肺を通って口から吐き出されているので、硫黄の臭いがします。
消化器系が弱っていると、食べ物が全て正常に消化されず、
残った食べ物が胃腸で発酵し、硫化水素というガスが発生し口臭に影響するのです。
また、肝臓が弱っているとアンモニア臭がします。
肝臓は血液をきれいにするだけでなく臭い物質を分解する機能もあり、この機能が弱るとニオイ成分を分解し切れずに血中に流れ出すわけです。
もちろん正常な身体でも血中には有害なアンモニアが混ざってしまいますが、肺の消臭機能によって、アンモニアは通常は分解され、臭いもなくなります。
アンモニア臭がする場合はこの機能が落ちていることも疑えます。
ストレス

現代人が避けることができないのがストレスです。
ストレスは多くの疾患を引き起こす大敵で、口臭も例外ではありません。
ストレスが溜まってくると唾液の質が変化します。
健康な唾液はさらさらですが、ストレスが溜まると唾液はねばねばしてきます。
これは、ムチンという糖たんぱく質が唾液に多く含まれるようになってしまい発生する現象です。
さらに、ストレスは唾液の量を減らします。
人間は緊張すると唾液があまり分泌されなくなる性質があり、口臭悪化に直結します。
もちろん改善には「ストレス解消を…」となるわけですが、簡単なことではありませんよね。
まずは、ちょっとした意識でストレスを少しずつ解消していくことからはじめましょう。
ひとつは、食事の時によく噛むことです。
毎日3回の食事を時間をかけて良く噛むようにしましょう。
そうすると脳のストレス成分が緩和されたり、唾液量が増えたりして口臭と共にストレスも解消に寄与します。
それぞれの口臭の原因は大きく違いますが、関連している部分もいくつかあります。

この機会に自分の口臭を分析することによってどんな点に気を付けたらいいのかを考えたり、いつ病院に行くべきかを吟味したりしましょう。